とあるフランスかぶれの本棚(装丁編)
今週のお題「わたしの本棚」
間に合ったー。
前回の人生編に続いて、装丁編をやろうと思います。
本の「つくり/デザイン」が主題の記事なので、内容の解説は手短に。
『エピクロスの肋骨』澁澤龍彦(福武書店)
(装丁:菊池信義 挿絵:木村繁之)
フランスかぶれの日本人として、避けては通れないシブタツこと澁澤龍彦。
結局すごく夢中にはならなかったのですが、これは装丁も内容も完璧です。いろんな光を通すプリズムみたいな本。
本体の布張りの表紙には、金の箔押しで「Shibusawa Tatsuhiko」。たまりませんね。
『能百番』長尾一雄(筑摩書房)
箱は黒地に三種の龍で、本体は柿色にやはり龍。こちらもシブい。残念ながら誰の手による装丁かは不明。
「翁」をはじめとするスタンダードな能の演目を網羅しており、鑑賞者にも大変心強い教科書です。
『花と虫の記憶』大庭みな子(中央公論社)
(装丁:東谷武美)
中学校の教科書で読んだとき、気になりはしたもののほぼ忘れていた大庭みな子。
古本屋でこの本を見つけすぐに購入しました。中表紙もグっと来ます。
『漱石全集』(岩波書店)
やっぱりいいなあ、とつくづく思います。古書店では絶対買取拒否されるようですが(涙)売る気もないからいいか…
エディションごとに微妙に(ときどき大胆に)異なる仕様。私が持っているのは1993年から配本されたものです。
写真は第四巻の『虞美人草』。人生編でも述べた通り、10代前半の私に強烈な読書体験(文章がスマートすぎる、描写に引き込まれる、話が面白すぎる)を与えた作品でもあります。
「人生編」と「装丁編」の二回にわたり、お題「わたしの本棚」に投稿させていただきました。
時間があったら漫画編もやりたかったな。永野護とか沙村広明とか五十嵐大介とか...(以下略