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いつも心にデカダンを。

【映画】完売続出!フランス映画祭2017

開催を来週に控えたフランス映画祭だが、人気作品の前売チケット完売が続いている。

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現時点(6/16)で前売チケット完売の作品

『Midlife(英題)』(当日券販売無し)監督:マルタン・プロヴォ

オープニング作品でありダブル・カトリーヌ(カトリーヌ・ドヌーブ/カトリーヌ・フロ)主演のこの作品、即日完売というのも頷ける。原題は『Sage femme(助産婦:カトリーヌ・フロの役どころ)』で、IMDbの評価もなかなか高い。今回は逃したので、年末のロードショーを待とう。

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※12月よりシネスイッチ他で公開

『Elle』(当日券販売有り)監督:ポール・ヴァーホーヴェン

ポール・ヴァーホーヴェン (『トータル・リコール』(1990)他)× イザベル・ユペール(『ピアニスト』(2001)他)の強烈タッグでしかもサスペンスというのだから、いかんなく両者の変態性を発揮できた映画だろう。ファン垂涎であることは間違いない。さらに原作は『ベティ・ブルー』のフィリップ・ディジャンで、1ミリの隙も無し。書いてるそばからニヤニヤしてしまう…観たい!

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※8月よりTOHOシネマズシャンテ他で全国順次公開

『パリは今夜も開演中』(当日券販売無し)監督・主演:エドゥアール・ベール

オドレイ・トトゥ出演で、邦題も上手く掬っていて良い感じ(原題『Ouvert La Nuit』)。監督のお名前は初めて聞いた(ごめんなさい)のだが、良い意味で安定したコメディの予感。

※残念ながら日本公開は未定

『Raw(英題)』(当日券販売無し

失神者続出!の触れ込みが気になるホラー。タイトルであるRaw(生)がそのまま映画のキーであるようだ。怖い(ホラー苦手)。

※2018年公開予定

現状当日券が販売されるのは『Elle』のみだけど、これもなかなかの争奪戦になりそう。

しかし、まだ前売が購入できる作品も十分に魅力的だ。その一部をチェックしてみよう。

まだ間に合う!前売り販売中の作品(一部)

『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』監督:ジャック・ドワイヨン 

日本でも『ポネット』(1996)で知られるジャック・ドワイヨンが、ロダン生誕100年を記念しその生涯を描く。カミーユ役は若干16歳でイギー・ポップの前座をつとめ、「ジャニス・ジョプリンの再来」とも評されるイジア・イジュラン。知っての通りロダンとカミーユの関係はかなりドロドロだけど、この配役もあってかなり興味が持てる。

※11月より新宿ピカデリー、Bunkamura ル・シネマ他で全国公開

『夜明けの祈り』監督:アンヌ・フォンテーヌ

『ドライ・クリーニング』(1997)や『恍惚』(2003)で濃厚な官能描写を繊細に撮り、さらに『ボヴァリー夫人とパン屋』では欲望にユーモアも描き添えたアンヌ・フォンテーヌ。今回は得意(?)のテーマから少し離れたようだ。第二次大戦下で心身ともに傷ついた修道女を命がけで救おうとした医師マドレーヌ・ポーリヤックの実話を映画化し、第42回セザール賞4部門にノミネート(作品/監督/脚本/撮影賞)された本作。フォンテーヌの新境地になるか?

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※8月よりヒューマントラストシネマ有楽町・新宿武蔵野館他で全国公開

『あさがくるまえに』監督:カテル・キレヴェレ

監督は初めて聞く名前なので調べてみると、セザール賞にノミネート歴もある有望な女性のもよう。俳優陣もエマニュエル・セニエ(『毛皮のヴィーナス』(2013)※ロマン・ポランスキーの奥様)やグザヴィエ・ドラン作品常連のアンヌ・ドルヴァルなどを起用しているあたり、骨太のドラマを撮れる人かも。

本作では二つの都市を通して家族の脳死と臓器移植に揺れる人々を描く。雰囲気からスサンネ・ビア(『しあわせな孤独』(2002)etc.)を彷彿とさせるのは私だけ?

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予告を見たら、ドミニク・ブラン(『インドシナ』(1992)『王妃マルゴ』(1994))も出演していることが判明!ユニフランスさん、ここはフランス映画ファンにとって強烈な推しポイントだと思うんだけど…

※9月よりヒューマントラストシネマ渋谷他で全国公開

『エタニティ 永遠の花たちへ』監督:トラン・アン・ユン

『ノルウェイの森』のトラン・アン・ユン最新作で、3代にわたる女性たちの歴史小絵巻。オドレイ・トトゥ主演のほか、メラニー・ロラン(『イングロリアス・バスターズ』(2009))出演。メラニーは『イングロリアス・~』の前に『真夜中のピアニスト』(2005)にも出演していたようだけど、どの役か全然思い出せない…。

トラン・アン・ユンについては、キャリア前半の『青いパパイヤの香り』(1993)『シクロ』(1995)『夏至』(2000)が大好き。しかしその後の『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』と『ノルウェイの森』は個人的理由から未見のまま(前者:出演者がすごく嫌い/後者:原作が好きすぎる)。これを機に『アイ・カム~』『ノルウェイ』も観て最新作に臨もうか。

※今秋シネスイッチ銀座他で公開

アラン・ドロン記念上映も-『チェイサー』(1977)

デビュー60周年となり、先日惜しくも引退が表明されたアラン・ドロン。フランス映画祭でも彼の魅力を伝える過去作品が放映される。表題作は彼のキャリア中期に撮影された本格サスペンスとのことで、怪優クラウス・キンスキーも出演しているとか…!アラン・ドロン関連ではBunkamura ル・シネマでも特集上映が行われるので、この件は別記事で。